免税販売は全ての商品を自由に販売できるわけではなく、複数のルールが存在します。

2026年11月には免税制度がリファンド式へと変更されますが、それに伴い免税ルールの改正も行われます。

現行の免税ルールがどのようなものなのか、また新しい免税ルールではどのように変わるのかについて本記事で解説します。

1.現行免税ルール

・免税対象商品

現在は食品、飲料、化粧水などの使用すると消費してしまう消耗品と、服、家電、雑貨などの通常使用により消費しない一般物品の免税可能商品があります。

金やプラチナの地金、非課税商品、事業用や転売目的の商品は免税を行うことができません。

・商品に関するルール

1.持ち出しのルールについて

免税は消耗品、一般物品ともに日本国外へ持ち出すことを前提として行われます。

そのため、免税商品を日本国外へ持ち出すことが重要なルールとなっています。


また、消耗品に関しては以下の包装関係のルールがあります

・密閉したままの状態で商品を持ち出すこと

・包装が「プラスチック製の袋」または「段ボール製、発泡スチロール製等の箱」であること

詳細条件

1. 使用される状況に照らして十分な強度を有するものであること

2.開封した場合に開封したことが分かるシールで封印すること

3. 包装の中の内容物や個数が確認できること

4.出国まで開封しないことを注意喚起する記載又は記載した書面の貼付

2.100万円以上の高額商品に関して

税抜100万円以上の免税可能商品(時計、バッグ、ジュエリー等)に関しては購入記録情報にその物品を特定するためのシリアル番号を含めることが義務づけされています。

購入商品の転売を防止するためのものであり、免税店は商品番号や型番に加えてシリアル番号を国税庁へ即時送信する必要があります。

3.免税商品配送に関して

2025年4月より訪日外国人旅行者等が免税購入した商品を、郵便局などから後日海外へ発送する「別送」の取扱いが廃止されました。
不正利用防止の観点から規制が強化され、基本的に購入者自身が日本から持ち出す手荷物のみが免税対象となります。

ですが、免税店から海外へ商品をそのまま配送する直送という方法であれば免税商品も配送することが出来ます。

その際には免税店があらかじめ第二種貨物利用運送事業者と代理店契約を結んでいる必要があるので注意が必要です。

・購入金額条件

購入金額には区分別で以下の条件があります。

消耗品:5,000円以上、50万円以下(1日、1店舗合計)

一般物品:5,000円以上、上限なし(1日、1店舗合計)

消耗品、一般物品を合算して購入する場合は商品全てが消耗品扱いとなり、金額や包装に関しての条件も消耗品と同じになります。

2.新免税ルールとその比較ポイント

・免税対象商品

免税対象商品に変化はありませんが、今まであった消耗品と一般物品の区分が廃止されます。

ポイント:消耗品・一般物品の区分が廃止される


区分が廃止されることにより、特殊包装の義務がなくなります。
また、区分ごとに課されていた購入金額の上限も廃止されます。
免税商品においての新しい免税ルールでは、商品を合計5,000円以上購入することのみが定められています。
購入の際の複雑なルールの多くが廃止されることから、免税商品購入がよりスムーズになることが予想され、お客様がより気軽に商品を購入することが可能になります。

また、包装の手間がなくなること等、店舗側の負担も減ることから業務効率化につながることが期待できます。

・商品に関するルール

1.持ち出しのルールについて

以前と変わらず、免税商品は国外へ持ち出すことがルールです。

ポイント:購入商品を未開封で持ち出すというルールの強制力が強くなる

現在も新しいものも共通して、購入商品を未開封で国外に持ち出すというルールが存在します。ですが現在はルールの抑止力が弱く、商品を国外に持ち出さずに転売してしまったりすることができてしまう状況です。「リファンド式」では持ち出しを確認できた取引のみの消費税分を返金する仕組みに変わるため、ルールの強制力が格段に強くなり、転売・不正利用防止に繋がります。

2.100万円以上の高額商品に関して

新しいルールでも引き続き税抜100万円以上の免税可能商品(時計、バッグ、ジュエリー等)に関しては購入記録情報にその物品を特定するためのシリアル番号を含めることが義務づけされています。

リファンド式に変わることにより、税関のチェックにてシリアル番号の照合が行われるようになるため、シリアル番号の重要性はより高まります。

3.免税商品配送に関して

現在と変わらず、免税商品は購入者が個人で手配して日本国内から海外の自宅等に配送することはできませんが、直送を行うことは可能となっています。

3.まとめ

新しいルールに変化することで免税を行うことのできる商品に大きな変わりはありません。
現在の免税ルールよりも単純になり、店舗側にもお客様側にもわかりやすい仕組みとなります。

また、リファンド式の変更に伴い、商品未開封の義務やシリアルナンバーの重要性がより高くなります。

ルールを正しく理解しないまま対応してしまうと、誤りが生じた際に免税取引として認められなくなる可能性があるため、十分な注意が必要です。

リファンド式の仕組みに関して詳しく書いている記事もありますので、よろしければこちらもご覧ください。